暗記が苦手な受験生におすすめの本「実験心理学が見つけた 超効率的勉強法」をレビューします
30歳を過ぎてから、だんだんと暗記力が落ちていっているのを自覚しています。
わたしの場合、前日に勉強した内容を暗記できていないと、「昨日あれだけ勉強したのにな…」と勉強に対するモチベーションが下がってしまうんです。
こうしてどんどんモチベーションが下がっていくと、仕事で疲れている日なんかは机に向かう気力がまったく湧いてきません。
そんなとき、「わたし以外の社会人受験生は今頃勉強を頑張っているんだからわたしも頑張らないと!」と言い聞かせるのですが、体はまったく勉強モードに入らず…。
「暗記ができない=モチベーションの低下」ということは、「暗記ができる=モチベーションを維持することができる」ということなのではないかという安易な考えから、わたしは暗記法の本を10冊ぐらい読み漁りました。
そこで見つけたのが本記事でレビューする「実験心理学が見つけた 超効率的勉強法」という本です。
この本の魅力は、
- 効率的に試験で高得点を取る方法(効率のよい暗記法)を紹介していること
- 心理学実験で実証された事柄のみを掲載していること
以上の2点です。
以下では、上記2点について詳しくレビューしていきます。
1. 「実験心理学が見つけた 超効率的勉強法」を読むと、効率的に試験で高得点を取る方法(効率のよい暗記法)が学べる
人間の脳の仕組み上、物事を記憶するためには何度も繰り返し覚える必要があります。
人間の脳は何度もインプットされる情報は「大事な情報」だと認識するので、脳に大事な情報だと認識してもらうためにも、1度の勉強で覚えられなかったことは何度も繰り返しインプットする必要があるのです。
しかし、ここで疑問が生じます。
「繰り返しとは一体どのくらいの頻度のことをいうのか?」と。
ところで、「エビングハウスの忘却曲線」という理論のをご存知ですか?
暗記ができなくて悩んでいたり、効果的な暗記法をネットで検索したことがある方なら1度は見たことがある理論なのではないでしょうか。
この理論にしたがって効果的に暗記するために、勉強をした日の寝る前に再度その日覚えたことを復習をするという勉強法を実践している方もいると思います。
しかし、「その日のうちに復習をする」という勉強法は、アメリカの研究グループが2008年に発表した実際の実験によると間違いであることがわかったのです。
この実験では、歴史的な事実を覚える学習(全部で32問)をした後しばらくしてから復習を行ったとき、どれくらい学習内容を覚えているかということをテストしました。
その結果、「学習後にすぐ復習を行ったグループは最も学習の効果がなかった」ということがわかったのです。
その他にもこの実験では、ある程度適切な時間間隔を空けてから復習を行った方がテストの成績が向上することがわかりました。
この実験結果を踏まえて、「テストの得点が1番高くなるベストな復習のタイミングはいつなのか?」ということが解説されています。
わたしのような社会人の受験生は試験勉強に当てられる時間には限りがあります。
そのため、「どのタイミングで復習をするのがもっとも効果的なのか」ということを知るのはとても重要なことです。
この本を読めば、試験本番の日から逆算してもっとも効果的な復習の計画を立てられるようになります。
これまで自己流で、または科学的な根拠なく復習の計画を立てていた社会人受験生の方は、ぜひこの本を読んで本当に効果のある学習計画を立ててみてはいかがでしょうか。
2. 「実験心理学が見つけた 超効率的勉強法」では心理学実験で実証された事柄のみを掲載しているので、「実際に効果のある暗記法」を知ることができる
暗記をするために「暗記カード」を作成したことがある方は多いのではないでしょうか。
暗記カードの使い方って人それぞれですよね。
予備校などで暗記カードを使用している人たちを見ると、十人十色な使い方をしているので見ていて面白いし、参考になります。
ただ、暗記カードを効果的に使いこなしているのはごく一部の人たちだけです。
実は暗記カードにも実験で実証された効果的な使い方があるんです。
この本には、実験結果を踏まえた効果的な暗記カードの使い方も解説されています。
暗記カードが好きな方は一読してみることをおすすめします。
その他にも、「読むだけの復習とテスト形式の復習とでは、どちらの方が効果的か?」ということや「テストをしたあと、どのように答え合わせをするかにより、最終テストでの得点が変わる」ということも知ることができます。
わたしは問題を解いたらすぐに答え合わせをしていたのですが、この本を読んだ後からはすぐに答え合わせをするのを辞めました。
どうせ同じことをするなら、効果が実証されている方法で行いたいですからね。
個人的には、法律を勉強する上で役に立ったのが「系列位置効果」を踏まえた勉強法です。
「学習の順番がテストの成績にどのような影響を及ぼすのか?」ということが理解できたので、今では学習する順番にもこだわるようにしています。
おかげさまで、宅建は2ヶ月、行政書士は6ヶ月の勉強期間で合格することができました。
以上が、「実験心理学が見つけた 超効率的勉強法」の魅力についてのレビューになります。
あまり試験勉強をする時間がとれない社会人受験生の方は必読の本だと思います。
この本には、試験のときに緊張で頭が真っ白になってしまったときの対処法なども書かれているので受験生なら持っておいて損はない一冊ですよ。
ただ、この本を置いている書店は少ないので、なるべく大きな本屋で探してみてください。
それではまた。
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